正しい鼻のかみ方


【ご存知ですか?】

 私たちの鼻に花粉やホコリなどが入りこんだとき、これらの異物を身体の外に流しだそうとして鼻みずが出ます。また、ウィルスや細菌などの病原菌に感染すると、の混じったどろっとした鼻みずになります。だから鼻みずは、すすって押し戻すのではなく、鼻をかんでできるだけ出してやるほうがよいのです。そのときは、正しい鼻のかみ方を心がけること。まちがった鼻のかみ方をしていると、鼻血が出たり、耳が痛くなったり、時には気管支炎肺炎などにつながることもあります。それでなくても、むずむず、じゅるじゅる、鼻みずの症状はうっとうしいもの。正しい鼻のかみ方で、上手に鼻みずを出してあげましょう。

【鼻にやさしい方法は】

1.片方ずつかむ
 片方の鼻をきちんと押さえるようにします。

2.鼻をかむ時には、口から息を吸う
 鼻を押し出すために、空気をたっぷり取り入れます。

3.ゆっくり小刻みにかむ
 あわてず、あせらず、少しずつ、確実にかむことが大切です。

4.強くかみすぎない
 かみにくいときも、一度に力を入れず、少しずつかむようにします。

「鼻のかみ方」レッスンのすすめ
 鼻をかみ終わった後、手鏡を鼻のすぐ下に鼻の穴と水平になるように当て、鼻から息を「フンッ」と吹き出します。鼻みずが残っていれば、鏡に鼻水がつきます。上手にかめているほど、鏡が鼻息で曇る範囲が広くなります。

【鼻のかみ方NG集】

1.力まかせにかむ
 力まかせに鼻をかむと、鼻血が出たり、耳が痛くなったり、トラブルの原因になります。

2.両方の鼻を一度にかむ
 左右両方一度に鼻をかむと、細菌やウイルスが鼻の奥のほうに追い込まれ、副鼻腔炎につながることもあります。

3.中途半端にかむ
 たとえば鼻を上手にかめない小さな子どもの場合、残った鼻みずのなかで細菌が増え、気管支炎や肺炎につながることがあります。

4.鼻をほる
 鼻くそを無理にかき出そうとすると、粘膜を傷つけて鼻血が出たり、そこから細菌が入り込んで感染してしまうことがあります。

鼻すすりは禁物
 鼻みずをすすると、細菌のついた鼻みずが鼻の奥に入ったり、耳にまで達して中耳炎をおこすこともあります。鼻みずはすすらずに、きちんとかんで外に出しましょう。

【かみ過ぎ後遺症対策は】

よくある「鼻のかみ過ぎ」後遺症
  • 鼻の周りや鼻の下がかさかさになって皮がむけてしまった!
  • 鼻の下が荒れて、真っ赤になってしまった!
  • 鼻の下がヒリヒリ・ジュクジュク痛い!

かみ過ぎ後遺症を避けるために

1.鼻をかむときは、できるだけやわらかいティッシュペーパーを使うようにしましょう。

2.鼻みずが鼻の下に残らないよう、きちんとぬぐい取り、清潔を心がけましょう。

3.かさかさ・ヒリヒリがきになるからといって、鼻の下をなめたり指でこすらないようにしましょう。

4.患部の適度な湿り気を保ちましょう。(ひどくなる前に早目に医師に相談しましょう。)

【かぜ?副鼻腔炎?それとも花粉症?】

 くしゃみ・鼻みず・鼻づまり・・・。いずれ劣らぬつらい鼻の症状は、「かぜ」「慢性副鼻腔炎」「花粉症」などが原因で起こってきます。原因に応じて治療方法が異なるので、きちんと見極めることが大切。さて、あなたの鼻みずの原因は?


鼻の症状
鼻みずの症状
同時に現れる症状
かぜ
くしゃみ、はなみず、
鼻づまり、においが
わかりにくくなる
多量の鼻みず、水っぽい、
あるいは少し粘り気がある鼻みず
透明→黄色
発熱、頭痛、せき、
全身がだるい、
のどや耳の痛み
慢性
副鼻腔炎
日常的な鼻づまり、
においがわかりにくくなる、
粘りけのある鼻みず
粘り気がある鼻みず、
黄色〜緑色、
悪臭がすることもある
頭痛・頭重感、
気管支炎を起こす
ことがある
花粉症
くしゃみ、
水っぽい鼻みず、
鼻づまり、鼻のかゆみ
多量の
水っぽい鼻みず
  眼、のど、皮膚のかゆみ、
のどの奥がぜいぜいする
ことがある

※自己診断は禁物です。必ず医師の診断をうけましょう。

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